視察研修項目:本会議における手話通訳と文字通訳(字幕)について
1.はじめに
港区の概要 (ホームページ及び配布資料より転載)
1947(昭和22)年3月15日、それまでの芝区・麻布区・赤坂区の旧3区が統合され、港区が誕生しました。この統合に当たり、旧3区は新たな区名として「城東区」と「東港区」を構想し、協議の結果、東京港の発展に新区の成長を願うという意味を込め「東港区」を選定しました。しかし、「東京都東港区」では、音が重なるとの意見が出たことから「港区」に改められ、旧3区の議決を経て、新区の名称「港区」が正式に誕生しました。
港区議会議員13年の実績と民間の新聞記者の豊かな経験を携え、2024年6月に就任された港区長清家愛氏の区長の部屋にて、区政運営のご決意を拝読しますと、「港区には、世界中の知能、事業者、大使館が集積し、豊かな緑と水辺、歴史的遺産、人情あふれるコミュニティがあります。この港区の圧倒的なポテンシャルをいかし、新しい発想と技術を使って、世界をリードし、人を大切にする国際都市 港区をつくっていきたいと考えています」と「世界一幸せな「子育て・教育都市」、誰ひとり取り残さない「健康・福祉・共生都市」、確実に命を守る「リアル防災都市」、アート・環境・経済「持続可能な先進都市」、DX・区役所改革「頼れる便利なオープン区役所」の5つをビジョンに掲げ、全力で区政運営を担ってまいります。」と、掲載されております。まさに、国際都市東京都の中心であり、日本の中心、世界の中心として躍進するまちです。
名誉区民には、日本のブライダルファッション界の第一人者として、港区から世界に向け、常にブライダルファッション文化の発信に尽力された、桂由美(かつらゆみ)氏がおり、少子化問題対策活動や産業振興活動などにも積極的に携わり、港区の文化の発展向上のみならず、地域産業の振興など、様々な分野に大きく貢献された功績は極めて顕著であり、区民から郷土の誇りとして、広く尊敬を受け、2022年12月2日、港区名誉区民に選定されました。(2024年4月26日逝去 享年94歳)
直近の人口:270,216人 155,583世帯 (2025年11月1日現在)
当初予算 :一般会計 204,320,000千円
議員定数 :34人 現在欠員2人
議会だより:2025年11月15日発行(https://www.gikai.city.minato.tokyo.jp/cmsfiles/contents/0000002/2322/dayori_248.pdf)
2.視察事項
区議会のインターネット配信における手話通訳・字幕入り中継事業について
港区議会は、一般質問の議会中継映像に、手話通訳と文字通訳(字幕)を導入しました。また、議場の傍聴席には2台のモニターを設置し、一般質問時には手話通訳と字幕を見ながら傍聴することができるようにしました。これは、障害の有無にかかわらず、議会審議の内容をご理解できるよう開かれた議会の一環で、「港区手話言語の理解の促進及び障害者の多様な意思疎通手段の利用の促進に関する条例」の施行にあわせ、導入されたものです。現在、本会議及び予算特別委員会、決算特別委員会のライブ配信、録画配信において、区民の皆さんへの温かい広報が行われています。
【質疑応答】資料に基づき、事前に質問し、当日ご回答いただいたもの
【回答】2016年の障害者差別解消法施行です。2018年に障害者と区長の懇談会において、港区聴覚障害者協会から動画配信やケーブルテレビにおける手話通訳を増やしてほしいと要望された。
⑵ 条例制定の経緯についてご教示ください。
【回答】2019年予算特別委員会の議会費審議で具体的検討
その後、議会改革検討会にて実施に向けた検討
⑶ 導入による苦労したことと手話通訳者の確保や技術向上の研修など
【回答】手話・字幕配信機器の導入の費用 初期費用 約290万円
手話通訳費用 約120万円 社会福祉協議会の手話通訳常時3名派遣
年間41時間想定
字幕変換費用 約360万円 同上 民間会社へ委託契約
⑷ 手話通訳の出演について具体的にご教示ください
【回答】手話通訳者は常時議会議場の裏方に待機して、そこで同時撮影
常時3人配置して、30分1クルーの交代制
⑸ 文字通訳の方式と精度
【回答】字幕はキーパンチャーのキーボードを打つ方式 タイピストの委託業者が、発言について若干遅れるけれどもAIより正確で、誤植が極めて少ないです。
⑹ 導入後の視聴者数
【回答】2023年度 ライブ:13,631件 録画:11,649件
合計 25,280件
2024年度 ライブ:21,769件 録画:11,291件
合計 33,060件
聴覚障がい者の視聴については、把握できません。
⑺ 導入後の評価
【回答】評価については、把握できていないが、今後意見を聞く機会があれば実施予定
区議会だよりのモニター 10人
【当日の視察特記事項】
実際に、議場をご案内いただき、手話通訳者の部屋と待機室、機材をご案内いただきました。また、傍聴席におけるモニターも拝見させていただきました。事務局担当者のご苦労を感じてまいりました。ありがとうございました。
3.所感 その1
グローバルスタンダードの障がい者保護政策「字幕」「手話」の同時補足
全国の地方自治体では、ろう・難聴者や高齢者でも不自由なく参加できるような「開かれた議会」への支援・取り組みが推進されています。これまでは手話通訳者を設置したり、赤外線ラジエーター方式や磁気ループ方式といった通信システムによる支援を行ってきました。しかし、コスト面や手話通訳者の調整、全庁での導入になると時間がかかってしまうといった課題を抱えていました。音声認識システムによる自動文字起こしでのリアルタイム字幕表示です。議会内容を字幕で文字起こしするメリットは、音声認識システムによる自動文字起こしとは、声の情報と言語の情報を密接に組合せながら、音声を「文字」に変換する技術です。音声認識を活用することで、議事録作成を効率化したり、会話内容を文字情報で残して活用することができます。このシステムを導入することによってどのようなメリットがあるかといえば、リアルタイムの字幕表示でバリアフリー対応音声認識システムを活用することで、議会での発言を文字起こし(テキスト化)し、その内容を傍聴席のモニターなどにリアルタイムで表示することが可能です。高齢者やろう・難聴者、発言を聞き逃してしまったという時にも議場のモニターでテキストとして確認できます。
3.所感 その2
これまでの議会一般質問にて関連質問の議事録(抜粋)
⑴ バリアフリー化は、ユニバーサルスタンダード
市民の憩いの場である本市のランドマーク「寒河江公園(長岡山)」整備事業における市陸上競技場及び園路の再整備促進について
障がい者や幼児、児童、高齢者まで使用可能なバリアフリーのクロスカントリーコース(ウッドチップ・芝生仕様)の整備に関する質問(2025年6月議会)
(渡邉議員)障がい者や幼児、児童、高齢者まで使用可能なバリアフリーのクロスカントリーコース(ウッドチップ・芝生仕様)の整備について、これも御提案をしたい、御質問をさせていただきます。 現在の園路は、大雨による土砂崩れで階段部分の土が流出し、金属製の枕木が露出し危険であることから、通行止めになっている箇所もございます。特に足の不自由な障がい者にとって、バリアフリーの通路はユニバーサルスタンダード、国際基準でありまして、本市の公共施設の整備も進めているところです。醍醐小学校の例も先日ありました。小さなお子様や児童、そしてまだまだ元気はつらつの高齢者まで安全に散策できる公園でなければなりません。 加えて、丘の公園でありますから高低差を生かして土壌流出を防止するためにも、高麗芝や西洋芝の養生、水たまりが少なくなるようにウッドチップ仕様にすべきです。アスリートの膝や足首に負担がかからないようなクロスカントリーコースにも活用できるのではないでしょうか。1970年代後半から整備されてきた現在の園路は、つつじ公園のコンクリート舗装の段差のある階段や金属製の枕木でありますが、自然の空間となるようにしていただきたいと思うのでございますが、市長の御所見をお尋ねします。
(齋藤市長)寒河江公園内の園路につきましては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー法に基づいて、擦れ違いが可能であることや規定の勾配以下とすること、路面は滑りにくい仕上げがなされていることなど、都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインに沿った高齢者や障がい者に優しい園路の整備を行いたいというふうに考えております。今年度においては、つつじ園内の園路の一部について整備を行うための測量設計を予定しております。なお、園路の整備については、寒河江公園再整備基本計画に基づいて、地形に合わせたバリアフリーやユニバーサルデザインを導入し、ウオーキング等の利用促進を考慮した歩行者専用として計画しておりますが、クロスカントリーコースとしての併用ということも可能かどうかについても検討を行いながら、多くの人が利用しやすい公園整備を行ってまいりたいというふうに考えております。
(渡邉議員)私が高校1年生のときにつつじ園のコンクリート製の階段が整備されたのでございます。それからもう50年近くたっていますけれども、コンクリートもぼろぼろになっていますし、先ほど申し上げたように、土砂崩れで枕木が露出しているところ、通行止め、ロープが張られているわけです。なかなか足の悪い方はそういう段差のあるところは大変ですし、これはぜひ運動、今すごく、森林浴もそうですけれども、クロスカントリーの強化、アスリートの強化につながっていきます。ぜひこれからの検討をさらに前に進めていただきたいというふうに思います。
⑵ 障がいの有無にかかわらず自らの個性や能力を発揮し、いきいきと笑顔で安心して暮らせるまちづくりについて
①障がい児・者の状況について
②基幹相談支援センター設置による生活支援の進捗状況について
③障がい者雇用による自立と社会参加の促進について
④障がい者スポーツの実施状況について
⑤なか保育所跡地利用予定の重度心身障がい者生活介護事業所について
⑥地域で支えあうバリアフリー社会の実現について (2018年12月議会)
(渡邉議員)さて、今回は、障がい児・障がい者とともに生きる、地域で支えあうバリアフリー社会の実現に向けた課題について、既に通告をさせていただいておりますので、早速質問をさせていただきたいと思います。心身の障がいの有無にかかわらず自らの個性や能力を発揮し、いきいきと笑顔で安心して暮らせるまちづくりについてでございます。 まず初めに、国の障がい者の総数は約656万人、うち精神障がい者が約258万人と、国の推計が出されています。 2016年度から障害者差別解消法がスタートしました。同法は、障がい者への不当な差別的扱いを法的に禁止し、合理的配慮の提供を国や自治体に義務づけ、民間事業者にも努力義務を求めているものでございます。この法律をてこに、障がいのある人もない人も互いに認め合いながらともに生きる社会をつくるため、国や全ての自治体に相談窓口を設けたり、紛争解決の機関を設置するという課題がございます。さて、本市の第3次障がい者基本計画、これは2016年から2020年までの5年間についてつくられたものでありまして、計画策定時のアンケート調査が行われました。配付数が2,050件、そのうち有効回収が1,193件ということで、58.2%の回収率ということでありました。さまざまな自由意見の記述から抜粋して申しあげますけれども、なぜこのようなアンケートが家に送られてきたのかちょっとわかりませんと。障がいが重く、丸一つ書けない者に答えられるわけもなく、相談員の方が自宅に訪問してくるのがよいと思っていますけれども、寒河江市には障がい者の短期にも泊まるところがないのでつくってほしいと考えています。そういうところか何カ所かあれば、災害時のときも少しでも安心できます。老人ホームばかりあるのに、障がい者にもっと生活しやすいまちをつくってください。これは身体・知的障がいを持つ20代の男性でありました。もう一つ、障がい者はなりたくてなったわけではなく、なってしまったことはしようがない。障がい者であることを素直に認め、自覚し、恥じることもなく、物事は前向きに考え、行動できる強い心・精神力を養い、積極的に社会参加ができるような気持ちになればいいなと思います。身体障がい者の60代の男性の方の御意見でした。 私ごとになりますけれども、私の家族も生まれたときから重い障がいを持って生まれてきまして、重度障がい者で、身体障がい者でありますけれども、私は本市のそうした身体障がい者の団体でつくる手をつなぐ育成会、ひまわり会の一人でもあります。今回はそうした保護者の皆さんやそれを支えているスタッフの方々よりさまざまな御意見を伺ってきましたので、それをもとに質問させていただきたいと思っています。
①障がい児・者の状況についてでございます。これは26年度を最後に数字が出ていないわけですが、明らかになっていないところもありますので、障がい者の手帳所持者数について、身体・精神・知的の別でその人数はどうなっているかお伺いしたいと思います。
(佐藤市長)先ほど渡邉議員からありましたが、平成27年度に第3次の寒河江市障がい者基本計画というものを定めて、今後の本市の障がい者福祉施策の目標を策定しているわけであります。その中に記載してある障がい者の数、それから今現在、我々が把握している最新の人数で御説明を申しあげたいというふうに思います。まず、身体障害者手帳所持者数については、平成26年度では1,879名でございましたが、平成29年度は1,860名ということで、3年間で若干、1%ほど減少しているということでございます。 それから、知的障がいの療養手帳所有者数は、26年度が239名、29年度は252名ということで、こちらのほうは3年間で5.4%増加しているということになっております。 それから、精神障がい者の保健福祉手帳所持者数については、平成26年度で187名、平成29年度で214名となっております。こちらのほうは3年間で14.4%増加しているという状況になっております。
(渡邉議員)この数字を見て、身体障がい者のほうは若干減ってはいるものの、精神そして知的の方々がふえているというふうな状況だと思うんですけれども、統計に出てこない潜在的な数値としまして、今言われているひきこもりについて、先般、県の調査結果が出たようですけれども、本市はどのような状況かお伺いしたいと思います。
(佐藤市長)ひきこもりの方の人数というのは、県のほうで調査を行っているところでありまして、我々が今把握しているのは平成25年に県が行った「困難を有する若者等に関するアンケート調査」でわかっておりますが、男性が33名、女性が5名、性別無回答の方が11名いらっしゃって、合わせて49名となっております。これは県のほうの調査、民児協を通じて県のほうに報告になるということなので、30年度も行っているというふうに聞いておりますけれども、その数字、結果については我々のほうにはまだ連絡されておらないということで、現在、集計中だというふうに聞いております。
(渡邉議員)はい、わかりました。49名、平成25年度ということなんですけれども、なかなか家族も含めてですけれども、手帳をとるに至らない、そうした状況なども伺いますし、なかなか外に出てこないので、民生児童委員の皆さんも町会長さん方もその把握はなかなか難しいというふうな声が出されておりまして、こうした課題についてもあります。 先般の山形新聞の記事を読みますと、調査結果から、重度化・長期化が明らかになって、深刻な問題となっている。これについては、個別になりますけれども、若年層からの対応ということが大事だと言われていまして、県と一緒になってこの把握なり対応に努めていただきたいというふうに思っています。
続いて、②基幹相談支援センター設置による生活支援の進捗状況についてでございます。 この計画の施策として出されている基幹相談支援センターとは、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関で、みずから障がい者の相談、情報提供、助言を総合的に行うほか、地域の相談支援事業者間の連絡調整ほか、関係機関の連携といった支援を行うことになっております。これの進捗状況はどうなっているか、お伺いしたいと思います。
(佐藤市長)お尋ねの基幹相談支援センターというのは、先ほどありましたが、国のほうが設置の方針を示して、補助事業などにより設置を推進している施設になっております。先ほどありましたとおり、県も設置を検討してきた、目標にしている施設でございます。 この相談センターの相談の対象者は、障がいのある方、ほかに難病、不登校、ひきこもりなどの方も対象になっておりまして、業務の内容としては、困難ケースの対応、就業する際の支援や事業者との連携、権利擁護、虐待防止に関する取り組みなどを行っていくことになろうかというふうに思いますが、そのほか地域の相談員の質の向上、あるいは自立支援協議会の運営を担うというふうになっております。 第6次振興計画では、障がい者との共生社会の実現を図るための施策の一つとして、施設整備を目標にしているところでございます。施設整備については、全国的にもそういう施設が設置をされているわけでありますけれども、全国的に見ると約8割が委託方式によって設置されているようでありまして、そういった状況の中で、西村山管内でも相談支援事業の実績のある社会福祉法人が西村山圏域にありましたことから、西村山地域自立支援協議会でも委託による設置というものをこれまで検討してきたところでございます。この西村山地域自立支援協議会というのは、1市4町の健康福祉課、それから社会福祉協議会、それに加えて圏域内の障がい者支援に係る施設や医療機関、保護者会で構成される組織であります。広域的な障がい者への支援体制の整備を図るための協議会ということになっております。 基幹相談支援センターの業務の中で24時間の相談対応というのがあって、大変困難な点もございましたが、このたび市内の社会福祉法人から、既設の相談支援事業所の機能を拡充して基幹相談支援センター化して設置運営を行うという意向を示していただきましたので、西村山地域自立支援協議会で協議をし、実施の方向で進めていくことにしたところでございます。もちろん基幹相談支援センターでありますから、圏域に1カ所とされているところでありますので、業務の委託についても寒河江市初め4町とも協議を進めながら取り組んでいきたいというふうに考えておりまして、設置の時期については、来年の4月からを目指しているところでございますので、御理解を賜りたいと思います。
(渡邉議員)ありがとうございます。大変喜ばしい状況だというふうに伺いました。 西村山圏域で1つということもありますけれども、来年4月からのオープン、委託になるんでしょうけれども、そういった支援についてはぜひよろしくお願いとしたいというふうに思います。③の障がい者雇用による自立と社会参加の促進について御質問をさせていただきたいと思います。 この問題については、冒頭にも申しあげましたけれども、率先して障がい者の働く場を広げることが責務のはずの中央省庁や自治体が形式だけの数値目標達成にこだわって、例えばですけれども、死亡した職員を含めていた、退職者や視力の弱い人を多数算入していたなどというひどい実態が明らかになっております。県でも担当職員の処分なんていうことで出ていましたけれども、こうした事実については市民も本当に問題だというふうな声が出されているわけであります。 ここで質問ですけれども、障がい者の社会参加と共生社会づくりのきっかけとなるべき障がい者雇用について、市役所の障がい者雇用は法定雇用率に達しているのかどうか。 関連してですけれども、ハローワーク寒河江の所管による民間の状況などについてお伺いしたいと思います。
(佐藤市長)お答えをしたいと思います。 地方公共団体の障がい者の法定雇用率については、平成29年度は2.3%でございましたが、平成30年4月から引き上げられて2.5%と今なっているわけであります。 寒河江市の障がい者雇用率については、平成29年度が2.53%、平成30年度が2.54%となっておりまして、いずれも法定雇用率を達成しているというふうになっております。障がい者の数としては、両年度とも12名というふうになっておりまして、うち平成30年度の精神障がい者の雇用は3名というふうになってございます。雇用に際しては障害者手帳により適正に確認しておりますので、御指摘のような雇用の水増し問題というものは発生しておりません。 また、ハローワーク寒河江管内の民間企業における雇用状況でございますが、こちらのほうは法定雇用率が2.0%でございます。これに対して実際の障がい者雇用率は、平成29年度で2.09%となってございます。そういう意味で、雇用率は達成しているというところでありまして、雇用者数は162名でございまして、そのうち精神障がい者数は10名となっております。 また、平成29年度の国の雇用率については1.97%、県は2.3%というふうになってございます。そういう点からすれば、寒河江管内は国・県の雇用率を上回っている状況にあるわけでありますけれども、御指摘のとおり、今後ともさらに障がい者の雇用の促進というものを一層進めていかなければならないというふうに考えております。
(渡邉議員)ありがとうございます。本当に安心しました。 それで、今話題となっている農福連携について、現在、市内の3施設によって行われているということです。家庭菜園のようなものはあるそうですけれども、これらを進めていくためには仲介役となる市職員の方々、あとアドバイザー役の畑の先生である農家の皆さんとの協力が必要です。今後、施設の近隣にある例えば耕作放棄地の有効活用などのためにも、農地法や水利権など、土地改良区のハードルもあると思いますので、できる限り進めていただきたいというふうに思っています。これは担当である農林課長や農業委員会の会長に対する要望でもありますけれども、ぜひこれらを進めていっていただきたいというふうに思っています。
さて、(4)の障がい者スポーツの実施状況についてでございます。パラトライアスロンがグリバーさがえで開催されるなど、近年、パラスポーツの振興が進んでおります。過去には、市民マラソンブームの黎明期のころですけれども、本市のさくらんぼマラソンに車椅子の方々も参加されておりました。本市のスポーツ推進計画にもありますけれども、障がい者スポーツの実施状況について、これは教育長にお伺いしたいと思います。
(軽部教育長)本市の障がい者スポーツの実施状況につきましては、ただいま議員からもございましたけれども、平成28年3月に策定いたしました寒河江市スポーツ推進計画に基づいて、寒河江市心身障がい児・者協会(虹の会)、それからふるさとウォークアイなどの福祉関係団体等とも連携を図りながらさまざまな事業を展開しているところでございます。 今年度でありますけれども、本市の障がい者スポーツイベントにつきましては、6月にパラトライアスロン大会、9月にはブラインドサッカー、それからパラトライアスロンで使用する2人乗り自転車などを体験できるパラスポーツカーニバルをいずれもグリバーさがえを会場に実施し、市民の皆様が障がい者スポーツを身近に感じられる機会を設けたところでございます。特に6月のパラトライアスロン大会におきましては、2020年のオリンピック・パラリンピックの普及啓蒙を兼ねまして、リオパラリンピックのトライアスロン日本代表選手らをお招きしてトークショー、それから車椅子体験会等を実施し、障がいのある方と健常者が交流する事業も行ったところでございます。 また、同じ月に柴橋小学校におきまして、5・6年生を対象にスポーツ義足の体験授業というのを行いました。世界パラ陸上ロンドン大会短距離走の義足ランナーをゲストとしてお招きして、障がい者ランナーとしての体験をお聞きしたり、子供たちが実際にスポーツの義足をつけて一緒に走ってみたりということで、障がい者のランナーの方との交流を通して、子供たちが障がい者スポーツとか共生社会について理解を深める貴重な機会になったというふうに捉えているところであります。 また、加えて、本市のパラスポーツの競技成績などを申しあげますと、昨年度は全国障がい者スポーツ大会において2名の社会人選手、今年度は全国障がい者スポーツ大会、福井しあわせ元気大会において、上山高等養護学校の生徒1名を含む3名の選手が2年連続で陸上競技、卓球競技等で上位入賞しているところであります。 このように、市としましても多くの市民の皆様に障がい者スポーツへの理解を深めていただくとともに、障がいのある方と健常者がともにスポーツに親しむことができる社会の実現に向けて、今後も環境整備も含めまして、啓発に取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
(渡邉議員)ありがとうございます。ぜひこの流れを加速させていただきたいなというふうに思っています。 加えて、選手の育成もそうですけれども、その指導者の確保、あるいは施設や用具の整備など、大会だけでなくて日常的な持続可能な取り組みが重要視されておりますので、そうした点についてもぜひ意を用いていただいて、今後の予算などについても配慮をお願いしたいというふうに思っています。
続いて、(5)のなか保育所跡地利用予定の重度心身障がい者の生活介護事業所についてでございます。 これは以前、議員懇談会でも概要説明をいただきましたけれども、地元市民の皆さんの理解も含め、今後具体的にどう進めていかれるのか、市民にも詳しく説明をしてほしいというふうに思いますけれども、この事業所についてお伺いしたいと思います。
(佐藤市長)重度の障がい児・者向けの福祉サービス事業所というのは、この西村山管内にはありません。特に重度障がい児向けの事業所の設置というのは、市の障がい福祉計画の成果目標としているところでございます。 先ほどお話しありましたが、なか保育所の跡地を活用しての事業所の設置については、NPO法人ぽけっとぴーすがこの跡地を利用して事業所を設置するということで予定をしていただいておりますが、地元の方への説明についても昨年12月からことしの4月まで、ハートフルセンターでの説明会を2回ほど開催をして、また、地元町会の総会での説明なども実施をしていただいて理解をしていただいているというふうに聞いております。具体的な事業としては、障がいのある学童期の児童を対象にした生活訓練、それからコミュニケーションのとり方などを学ぶ放課後等デイサービス事業、それから同じ内容で、未就学児を対象にした児童発達支援事業、生活介護事業及び日中一時支援事業を行うこととしているところでございます。定員は、基本的には高校生までの方が10名、高校生を超える方が15名ということでございます。職員のほうは、児童発達支援管理者が1名、それから看護師が2名、生活支援員が9名、保育士が2名などとされてございます。 改修していくわけでありますけれども、事業費としては約4,300万円を見込んで、財源としては国・県の補助金のほかに、西村山地域として設置に取り組むということから、1市4町の助成金及び自己資金を財源として計画がされているところでございます。 改修の箇所については、入り口へのスロープ、玄関の段差解消、トイレ・浴室、2台の特殊入浴設備などが計画されているところであります。 この事業の効果を申しあげますと、児童発達支援事業及び放課後等デイサービス事業による効果としては、子供の発達促進、協調性や社会性の習得、通所時間の短縮、家族の負担軽減などが挙げられております。また、生活介護及び日中一時支援事業の効果としては、医療的ケアの必要な障がい者の居場所確保、入浴が困難な方の衛生保持、家族の負担軽減、常勤看護師による不安の解消などについて期待がされているというところであります。以上でございます。
(渡邉議員)大変詳細まで御説明いただいて、ありがとうございました。ぜひ、NPO法人の支援ということで、来年度工事着工ということですけれども、御支援を期待しているところでありますし、NPOのぽけっとぴーすさんの商品・作品というのは、私の地元、西根にあるあるあーるさんの一角にも並べられておりまして、商品として販売などもされているすばらしいものだというふうに思っています。
さて、(6)の地域で支えあうバリアフリー社会の実現について、これまでの質問の内容の全体に絡むことなんですけれども、ぜひここは、どのようにお考えなのか市長の御所見をお伺いしたいと思います。 今後予定されている大型プロジェクト、特にチェリーランドの再整備とか、市営住宅、市民浴場の移転・新築など、ハード整備のコンセプトに、当然だとは思いますけれども、身障者の視点、こういったものを盛り込んでいただき、健常者と障がい者が区別されなくてもいい、障がい者のノーマライゼーションをさらに進めていただきたいと思っておりますけれども、市長の御所見をお伺いしたいと思います。
(佐藤市長)我々も障がい者の計画のみならず、振興計画の中でも地域のみんなが支え合うようなバリアフリー社会のさらなる実現を目指しているところでありますし、そういった意味では、ソフトあるいは市民の意識の啓発のみならず、具体的な目に見える形でハードの整備というものもやはりこれまで以上に進めていかなければならないというふうに思います。 最近では、視覚障がい者用の誘導のブロックをつくったり、多目的トイレなどの設置をしているわけでありますけれども、まだまだ必ずしも十分だというふうに言えませんし、御指摘のとおり、今後進む公共施設のさらなるリニューアルなどにおいてそういったバリアフリー化をさらに推し進めて、障がいのある方もない方も安心して暮らせる共生社会の実現を目指していかなければならないというふうに考えているところでありますので、引き続きそういった点も十分配慮をしながら行政を進めてまいりたいというふうに考えております。
(渡邉議員)ありがとうございます。全く同感でございます。この課題の結びとなりますけれども、イタリアに目を移せば、障がい者福祉の政策についてはこんなことがありました。イタリアには精神病院がなくて、一般病院の診療科になっていると。健常者と分け隔てもなくて、オープンダイアログ方式という対話方式で、市民が共有できる環境になっているということです。 本市の子育て支援策がフィンランドのネウボラ、つまりアドバイスの場として、妊娠から子育てまでの切れ目のない支援を進めていただいておりますけれども、障がい児・者についても、イタリア語でバザーリア方式、つまり市民との対話と支援が行き届くまちづくりをぜひ目指していただきたいというふうな要望を申しあげたいと思います。
5.所感 その3
我が国では、障がいのある人もない人も、互いにその人らしさを認め合いながら、共に生きる社会(共生社会)を実現することを目指しています。「障害者差別解消法」では、行政機関等及び事業者に対し、障がいのある人への障害を理由とする「不当な差別的取扱い」を禁止し、障害のある人から申出があった場合に「合理的配慮の提供」を求めることなどを通じて、「共生社会」を実現することを目指しています。2021年に障害者差別解消法が改正され、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されました。
合理的配慮の提供とは、日常生活・社会生活において提供されている設備やサービス等については、障害のない人は簡単に利用できても、障害のある人にとっては利用が難しく、結果として障害のある人の活動などが制限されてしまう場合があります。このような場合には、障害のある人の活動などを制限しているバリアを取り除く必要があります。このため、障害者差別解消法では、行政機関等や事業者に対して、障害のある人に対する「合理的配慮」の提供を求めています。
具体的には、行政機関等と事業者が、その事務・事業を行うに当たり、個々の場面で、障がい者から「社会的なバリアを取り除いてほしい」旨の意思の表明があった場合にその実施に伴う負担が過重でないときに社会的なバリアを取り除くために必要かつ合理的な配慮を講ずることとされています。
本市において、障がいを持つ方が少ないとはいえ、障がい者差別解消法に則して健常者と同じ行政サービスを合理的配慮として速やかにできることを検討し、実施しなければなりません。特に、コロナ禍での教訓を踏まえ、健常者の情報伝達を改善してきたものの、障がい者における改善は進んでこなかったと思われるからです。同じ納税者として行政サービスを享受する権利に格差をつけていることは、議会の予算が限られているからと先送りすることは違法行為の何ものでもありません。
今回の港区議会の先進的取り組みを行政視察させていただいた貴重な調査を踏まえ、本市議会も特別委員会を設置し、開かれた議会に向けた実施プログラムを本気で考えていくべきだと痛感しました。
6.むすびに
この度の行政視察に際しまして、快く受け入れていただきました港区議会議長 土屋準様はじめ事務局次長 中島由美子様 議会広報担当係長 渡邊友香様 はじめ関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

