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寒河江市議会寒河江市議会議員
渡辺けんいち
笑顔の花咲き、
 ひとといのちが輝く 
  温もりのまち 寒河江
視察研修先
新潟県魚沼市
視察研修項目
「学校再編に係るスクールバス導入・広域運営等」について

1.はじめに

魚沼市は、日本有数の豪雪地域であり、その豊富な雪解け水に育まれた魚沼産コシヒカリは、日本のトップブランドとして知られています。また、特産品のユリは全国に発送され、地場産野菜などの農産品も魚沼ブランドとして発信されています。また、越後三山や守門岳浅草岳に囲まれた魚沼市は、観光スポットの多いことでも知られています。特に、尾瀬国立公園や越後三山只見国定公園をはじめとする大自然と、市内各地に点在する良質な温泉は全国にファンを持ち、毎年多くの観光客が訪れています。近年では農業をはじめとする体験や自然散策なども人気となっています。市内には多くの企業があり、よそにはない特殊技術なども開発されています。新たな工業団地も造成され、企業誘致も盛んです。

【資料】

直近の推計人口
31,465人 13,082世帯(2026年4月末)
一般会計
36,705,000千円 2026年度当初
議員定数
18人
魚沼市市議会だより
魚沼市学校再編計画案

2.視察事項

 「学校再編に係るスクールバス導入・広域運営等」について
魚沼市立小中学校再編方針(案)(2026年3月)
1.魚沼市の現状
全国的に少子化が進むことが予測されている中、魚沼市においても、児童生徒数の減少が続き、小学校では1学年1学級という学校が多くなっており、中学校でも全学年でクラス替えができない学校もあります。このような状況の中、令和6年10月に「魚沼市小中学校の教育環境の在り方検討委員会」を設置し、学校教育の質を維持し、子どもたちにとって望ましい教育環境とはどのようなものかを1年間にわたり検討した結果を令和7年10月に「魚沼市小中学校の教育環境の在り方に関する答申書」として受け取りました。

答申の内容
・小学校 市内で4校程度に再編→1学年2学級以上を目安。令和2035年度を目途
・中学校 市内で1校→1学年3学級以上を目安。2040年度を目途

人口と児童生徒数の推移
・市の人口は、2020年では、34,483人(R2国勢調査)となり、平成2005年と比較して約9,000人が減少しました。児童生徒数は、平成17(2005)年度で、小学生2,567人、中学生1,294人でしたが、2025年度には、小学生1,326人、中学生692人にまで減少しました。今後も少子化は進み、2035年度には、小学生715人、中学生516人にまで減少すると見込んでいます

 【再編内容】
再編の基本方針
魚沼市小中学校の教育環境の在り方検討委員会からの答申を踏まえ、魚沼市立小中学校の再編に関しては、次に示す事項を基本的な方針とします。
(1)再編の考え方
小中学校の再編にあたっては、児童生徒数、通学区域(距離)、既存校舎の規模及び改修時期を考慮して進める必要があります。小学校では、適正規模の実現のほか、現在の学区を分割しないことと隣接した小学校同士での統合を原則とし、複式学級を解消し、集団での教育活動が充実できるよう順次統合を進め、令和14年度には市内4校を目指します。中学校は、教育の質を確保するために、全ての教科で専門教科教員を配置できる規模とし、令和19年度には市内1校とします。
(2)既存校舎の活用
校舎については、既存校舎を活用することで財政負担を軽減します。また、統合後の空き校舎についても、近隣の公共施設との統合等含め地域の皆さんと検討します。
(3)通学区域(距離)について
学校の位置については、通学距離の均衡を図り、一部の児童生徒に過度な負担が掛からないように配慮することが望ましいものの、全ての学校を均等に配置することは現実には難しいため、公共交通とスクールバスを併用した通学手段を検討します。
(4)学校給食
給食については、現在、各学校の調理場とセンター方式での提供を行っています。小中学校の再編にあたって、新たなセンター建設はせずに、統合後の学校に設置している調理場において学校給食を提供する予定です。
(5)放課後児童センター
放課後児童クラブが設置されている学校と設置されていない学校があります。小学校の統合により、放課後児童クラブの設置場所や移動方法についても検討が必要です。
(6)環境の変化への配慮
学校の再編により子どもたちの学習環境等が大きく変化するため、次の項目等について配慮が必要です。
・統合前からの交流事業の実施
・子どもたちの見守り強化のため教員の加配を県教育委員会へ依頼
・地域の文化・芸能の継承
・地域との関わりの場の維持
・制服や体操着の変更に伴う保護者の負担感の軽減
【写真】 魚沼市生涯学習センター視察 (筆者は右端)

■スクールバス運行民間業者委託及び市直営の2方式

1.民間業者の内容
市内には、タクシー会社4社、バス会社1社の計5社が存在しており、2025年度は運行業務委託には7,710万円、市直営と合わせて9,427万円が経費となっている。2026年度当初予算は、1億2000万円に増大している。
◇経費面の課題
① 近年の大幅賃上げで人件費が上昇
② 物価高騰による燃料費、修繕費の上昇
③ 運転手不足、高齢ドライバーの事故増加で若年層人材確保の経費が上昇
◇運行上の課題
①小中学校を巡回する複雑なルート
②児童生徒の下校時間の違いにより運行時間の細分化
③乗車基準の見直しによる広域化2.5キロメートル→1.5キロメートル対象
◇安全面の課題
①熱中症対策
②熊出没対策
③不審者対策
④豪雪による歩道除雪が追い付かない中での交通事故対策
2024年度の豪雪では、災害援助法適用の期間中、スクールバスによる送迎を拡大して対応した。

2.児童生徒及び保護者の声

アンケートは行っていないものの各学校において学級懇談会や保護者面談で意見を把握している。バス通学への対象範囲拡大の要望が多くなっている。

3.統廃合やスクールバス等の導入において、検討されてきたこと

〔環境の変化〕
○新たな生活に戸惑いが生じることへ、統合前後において配慮が必要。
〔通学条件〕
○通学距離が長くなるため、スクールバスの導入などの対策が必要。
○通学時間が長くなるため、徒歩の時間の減少による体力の低下や、放課後の遊びの時間、家庭学習の時間の減少、児童の疲労への配慮といったことも課題となる。
〔地域コミュニティの核としての性格への配慮〕
○地域のコミュニティの精神的支柱とも言うべき側面のある学校が無くなる。
○学校は児童の教育のための施設であるだけでなく、各地域のコミュニティの核としての性格を有することが多く、防災、保育、地域の交流の場等の様々な機能があり、今後のまちづくりの在り方が変わる。
○統合後の学校と地域との関係が希薄化することが懸念される。

【質疑事項】
1 スクールバスを推進した経緯について
経済効率性、運行ルートの柔軟性、地域実情への対応によるもの

2 スクールバス、コミニティバス、路線バスなど地域交通の総括について
制度的課題、運行上の課題などから新たに今年度から交通政策課を設置し、地域交通の課題を解決するため計画書をつくっている
→第2次地域公共交通計画書 2026年度から2030年度

3 人材確保対策について
地域公共交通協議会で検討し、人材確保支援事業補助金制度創設、運転手処遇改善策を行っている

3.所感

私は、学校統廃合に対しては基本的に反対、文部科学省が進める学校統廃合再編マニュアルに対しても多くの矛盾があり、市民団体の皆さんと「学校統廃合を考える会」を起ち上げ、活動を進めてまいりました。残念ながら、議会では反対少数で、計画案は賛成多数により決定されてしましましたが、今後開校までの間、市民の皆さん児童生徒の立場に立って貴重なご意見を集約し、建設的な提言を行っていく所存です。
特に、スクールバス対象エリアが、本市は現在陵西中学校において片道6キロメートルとなっていますが、新中学校においては、4キロメートルに広げる検討を行っています。しかしながら、冬季間の通学が困難な状況を考慮した場合、魚沼市が実施している1.5キロメートルの広域化を本市で実施した場合、現実的に可能かどうか、検討する必要があります。
以下、これまで私が議会で一般質問してきたやりとりの抜粋を資料として添付いたします。参考までご一読ください。

【資料】
一般質問における運転手不足及びスクールバスの問題(抜粋)
【2024年3月議会】 「運転手確保の問題について」
過去に一般質問でやりとりした議事録を見直しました。参考までに、資料として添付しました。文章の前後は、割愛させていただきます。

〇渡邉賢一議員
深夜営業を含むハイヤー業や運転代行業のドライバー不足によるサービス低下と運賃値上げによる市民への深刻な影響についての質問でございます。
私は先日、市内のバスやタクシー、ハイヤー事業所で実態を伺ってまいりました。公共交通を担っている業界にしてはドライバーの給料が高くない。運賃は国が決めるため自社の裁量では値上げできない。ドライバーは、二種免許のハードルがあり、募集に応募がない。変形労働時間のため体がきつい。16時間勤務もある。夜間に酒に酔った客の対応で非常にストレスが多い。そして、若い人ほど土日祝日の休暇を希望するんだけれども、休日出勤を余儀なくされる。離職、若年退職者の増加、冬期間の季節労働にも募集が少ない。あと、さくらんぼの収穫最盛期も、土日勤務に限界があり、今行っていただいているワンコインタクシーの需要に追いつかない。そして駅で待たせてしまう。 ぜひ、これは半分冗談なんですけれども、深刻な話で、市職員の副業に公用車による運転もぜひ検討していただきたいと。そうしないと待たせてしまうというふうな声もございました。
先日2月29日の朝日新聞17面に、地域版の東北の企業倒産件数なども掲載されておりましたけれども、山形県は54件で、負債総額が東北で最大の186億2,000万円、コロナ関連の融資の返済が本格化する今、事業継続を諦めるケースが中小企業で大きくなっているというふうなことです。 緊急経済対策の一般旅客自動車運送業者の支援策として、この運転代行業も含め、コロナ禍のような事業用車両台数による補助などは改めてできないものでしょうか。このままでは人材確保ができないばかりか、公共交通の関係事業の現状維持も厳しいというふうに思います。市長の御所見をお伺いします。

○佐藤洋樹市長
いわゆる2024年問題で、事業主の方の経営努力のみではなかなか対応が難しくなっているのではないかというふうに思っております。しかし、一方で、タクシーなどの運送業につきましては、地域の足であります。重要な交通インフラの一部というふうにも考えておりますので、市といたしましては、こうした状況に対してどのような支援の方法があるか、過去の事例などもあるわけでありますので、市民の皆さんへの影響を踏まえながら検討していきたいと考えているところであります。
一方、この問題については、寒河江市のみの問題ではありません。県、さらには国全体としても対策を講じていくべき課題というふうにも思いますので、必要に応じて市長会などを通じて要請・要望していく必要があると考えているところであります。

○渡邉賢一議員
これはぜひ検討していただきたいと思います。
次に、第二種免許取得経費の補助による人材確保について、これもございました。新年度予算に取得費用の補助ということで、新規事業、出されています。先進自治体の例を参考に、いかに推進していくべきか、現場における問題点なども御紹介しますと、費用が25万から30万円かかると。国や自治体の補助がないと高額過ぎる。短期合宿でも2週間で、普通は1か月間の取得期間になると。会社において補助制度もありますけれども、土日祝日や深夜・早朝勤務に若い人材が嫌になって、せっかく取得しても、資格を持って離職、中途退職してしまうというふうなことが悲鳴として挙げられておりました。新年度予算も含め、人材確保に向けて、さらに補助を増やし、実質自己負担ゼロにすべきだと思いますが、市長の御所見をお伺いします。

○佐藤洋樹市長
御案内のように、来年度当初予算に第二種免許取得に係る支援事業費を計上させていただいております。バス、タクシー業界での運転手不足の解消の支援ということでありますが、これは従業員の方が二種免許を取得する場合に経費の2分の1を助成するというものでございます。一方、県において、令和5年度の補正予算で、同様の2分の1の補助制度を設けているところでありますので、来年度、市と県の制度を活用するということになれば、実質的に事業者負担をほぼゼロという形で、事業者の運転手の皆さんの確保に大いに後押ししていけるのではないかと考えているところであります。

○渡邉賢一議員
了解しました。画期的なやっぱり施策だと思いますし、ぜひ寒河江のドライバーを確保する、人材確保するためにも、これをさらに宣伝していただいて、この募集に応じていただくような若い人材に届けていただきたいなと思います。
さて、いわゆる「白タク行為」で、業界団体から強く反対されている「ライドシェア」問題についてでございます。国の法律が制定されようとしている中で、業者の方は大変な危機感を持っていらっしゃいます。ライドシェアとは、簡単に言うと一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶことで、もともと白ナンバーでタクシー営業するいわゆる白タク行為として禁止されていたのが、タクシー会社とかドライバーが確保できないということから規制緩和の動きで、御案内のとおり、秋の臨時国会においても俎上に上がってきたのでございます。タクシー業界がなぜ反対しているかというと、現状より2割から3割安いことも多く、多くの客が取られる。安全性が担保されない。無資格なので事故の対応もできない。女性などが犯罪に巻き込まれる。女性ドライバーも狙われる。万一の場合の補償、事業用自動車保険による賠償とはならないため、同乗者に対して十分な補償ができなくなる。あるいは、無保険車も出てくるのではないかというふうに言われておりました。こうした問題を踏まえ、本市のハイヤー業界の防衛策について、市長に基本的な考え、御所見をお伺いしたいと思います。

○佐藤洋樹市長
ライドシェアの問題でありますけれども、現在、道路運送法の規定によって、自家用自動車で有償運送というのは、福祉有償運送などの例外を除いては禁止されているわけであります。 一方、全国的にはライドシェアの実証実験などを行っている自治体もあるというふうに聞いているわけでありますけれども、先ほど御指摘ありましたとおり、日本においてライドシェアを導入する場合は、ドライバーの運転技術、それから安全性、タクシー事業者への影響など様々問題・課題があるという意見もありますので、国の動向などを注視していく必要があるというふうに思います。また一方で、地域交通の充実確保というのも、我々にとっては喫緊の課題、守っていかなきゃならんということもあります。いずれにしても、我々としては、地域の事業者、なりわいというものを大事にしていかなければなりませんので、タクシー事業者など関係者の皆様の声なども十分お聞きをしながら、適切な対応をしていかなければならないと考えているところであります。

○渡邉賢一議員
能登半島地震で明らかになった災害時の対応、運送ということでいうと、ライドシェアとかカーシェアは貴重な移動手段、代替手段になっている場合もございます。一概に、だから駄目とは言えないと思います。緊急時の本市のそうした特例なども今後何らかの形で規定しておいたほうがいいのではないかというふうに思っております。

【2023年12月議会】「スクールバス問題」
 これも資料として参考までに添付し、文章の前後は割愛させていただきます。

〇渡邉賢一議員
長時間拘束され大変不便なスクールバス通学の精神的苦痛と経済的負担について。これは、教育長からあった保護者の賛成意見の中に、冬期間は特に家族が生徒の送迎をしなければならないからスクールバスがあると助かる、ぜひお願いしたいなどと拝見しました。スクールバスの新たな導入についてどのように受け止められているか、市民の皆さんはそれぞれだと思いますが、きちんと説明されないと、バスダイヤや費用負担、生徒の拘束時間などで変に誤解されるのではないかと思います。きちんと説明すべきでありますが、教育長の御所見をお伺いします。

○佐藤志津男教育長
前回の議会でも申し上げましたが、国の基準等では、通学距離は中学校でおおむね6キロメートル以内、通学時間は1時間以内が目安となっております。ただ、統合中学校の通学に関しては、現段階では、おおむね4キロメートルを超えるような場合はスクールバス等での通学を検討しております。計画改定後に統合準備委員会を開催し、時刻表や乗降場所等については利便性を考慮し、検討してまいります。経済的な負担につきましては、生徒の通学に関わる費用については市で負担する計画でございます。また、スクールバスの運行につきましては、教育課程と連動させ、待ち時間を短くするなどの配慮を行いつつ、生徒のストレスの軽減に努めたいと考えております。

○渡邉賢一議員
これもアンケートの中に出てくるわけですけれども、本当にスクールバスによって市にどれぐらい負担がかかるんだというふうな意見もあったわけです。1台当たり400万円から500万円、これが4台ないし5台とかに増えれば、その倍になっていくというふうなことです。ですから、私がそういったことも含めてスクールバス通学ではないところにきちんと中学校を残すべきだと、陵東、陵南の今のところに残してほしいのだという、その裏返しだというふうに考えています。 不便な市内循環バスやJR左沢線通学の精神的苦痛、またこの経済的な負担についてお尋ねします。これも中学校統合の賛成意見にある提言です。利用率が低迷している市内循環バスやJR東日本の赤字路線と報道されている区間、すなわち左沢線の寒河江駅から左沢駅の区間で、赤字額は3億1,800万円と報道されています。先日、朝のYTS山形テレビの提言の広場で、左沢小学校6年生の皆さんが非常に興味深い提言を行っておりましたけれども、これはイベントの企画でした。私が申し上げたいのは、この通学問題について、利用率改善とか赤字解消の手段にすべきでないというふうに市民からも多く意見があるわけですけれども、この件について御所見をお伺いします。

○佐藤志津男教育長
先ほども申し上げましたけれども、児童生徒の通学方法につきましては、計画改定後に統合準備委員会の中で検討をしてまいります。統合中学校の建設地によって変わるわけですけれども、通学の方法については、スクールバスのほかにも市内循環バスやJR左沢線の利用についても検討をしていきたいと思います。御指摘のとおり、赤字解消とか、そうしたことを第一に考えてというふうなことではなくて、通学に関わる児童生徒の負担が最小限になるように検討していきたいと考えているところでございます。

○渡邉賢一議員
今日のようにこの冬一番の寒さになると、ポイント故障でJRはいつ止まるか分かりません。そういった状況なども踏まえて、しっかりと検討いただきたいと思いますし、JRに頼るような通学に絶対しないでいただきたいということを要望したいと思います。

4.むすびに

この度は、私的には会派でお伺いして以来、10年ぶりの行政視察をさせていただくことができました。多くの資料をご準備いただいて、本当に感謝申し上げます。
魚沼市のすばらしい自然環境で育つコシヒカリのように、児童生徒の皆さんの教育環境、特に学校統合による様々な課題を克服していかれると確信いたします。どうか、今後ともご指導ご鞭撻賜りますようお願い申します。
最後に、担当部局各課の皆様はじめ事務局の皆様に対しまして、お忙しいところ時間を割いていただきましたこと、衷心より厚く御礼申し上げる次第でございます。

【写真】 厚生文教常任委員会 魚沼市議会議場にて(筆者は右端)