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寒河江市議会寒河江市議会議員
渡辺けんいち
笑顔の花咲き、
 ひとといのちが輝く 
  温もりのまち 寒河江
視察研修先
新潟県十日町市
視察研修項目
「大地の芸術祭においての廃校利活用(アート・宿泊、交流施設)の経緯や地域活性化等」について

1.十日町市の概要

十日町市は、新潟県南部の長野県との県境、千曲川が信濃川と名前を変えて間もないところに位置します。東は南魚沼市、北は小千谷市、西は上越市、南は湯沢町、津南町などと接しています。東京からは約200キロメートル、新潟市からは約100キロメートルの地点にあります。市域の東西は31.4キロメートル、南北は41.1キロメートルの広がりをもち、面積は591.33平方キロメートルとなっています。 十日町市では、多様な業種による経済活動が行われています。その中でも織物業は、1,500年の伝統を持ち、全国有数のきもの総合産地として発展を遂げてきました。近年では、きものの修正加工業、食品製造業、電気・電子関連部品や自動車部品製造業、情報サービス業などの分野が活発に活動しており、地元の経済を支えています。農業では、十日町産魚沼コシヒカリをはじめ、そば、アスパラガス、枝豆、雪下人参、ユリ、また徹底した衛生管理が特徴の妻有ポークなど、多彩な農畜産物が生産されています。また、きのこの生産も盛んであり、十日町市のなめこ・えのき茸の生産量は全国トップクラスで、特になめこは国内生産量の約15%を占め、全国一の実績を誇ります。近年では、ねぎ、かぼちゃなどの園芸作物の栽培や農山村であることを活かしたグリーンツーリズムへの対応、棚田を核とした地域振興など多様な活動を展開しています。 さらに、当間高原リゾートや大厳寺高原キャンプ場など豊かな自然環境に包まれたアウトドアフィールドを生かした観光誘客や、大地の芸術祭「越後妻有アートトリエンナーレ」の里として現代アートを活用したまちづくりなどに取り組み、交流人口・関係人口の拡大を進めています。 十日町市は、「雪と生きる。大地に遊ぶ。未来を創造するまち とおかまち」を目指すまちとしています。直近の推計人口は、45,390人 19,138世帯(2026年4月末)一般会計予算は、364億円(2026年度当初)、議員定数は、19人となっています。 今回の視察では、まつだい「農舞台」及び廃校を利用した美術館「鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館」を見学させていただきました。

2.視察内容

大地の芸術祭は、地方創生のモデルとなっています。特に、アートによる地域づくりは、国内外の著名な芸術家が集落住民と交流を深めながら作品を制作し、地域住民が来訪者とともに交流できるものです。興味深い取り組みに、詳細にわたりご説明いただいた後、本常任委員会との質疑応答を行いました。

質疑応答(事前質問事項と回答など)

1 廃校利用で芸術祭の拠点となった経緯 2006年より空き家廃校プロジェクトを本格始動させ、「再び人が集まる場所」として思い出深い学校校舎を使って地域再生の核として出発させてきた。 2 芸術祭と結びつける場合の課題 ① 地域住民との丁寧な対話と継続的な関係構築が重要 ② 冬季休館の期間が長く、収益が限られる ③ 高齢化による担い手不足

3 「絵本と木の実の美術館」における合意形成のプロセス

① 芸術祭事務局(NPO法人 越後妻有里山協働機構)による地域住民との継続的な対話と同意 ② 絵本作家 田島征三氏が集落の人々と共同作品制作 ③ 「自分たちの学校が生きている」「自分たちも作った」という協働制作の合意形成と当事者意識の醸成

4 芸術施設化後の地域住民の反応 変化

① 集落に来場者が訪れ、活気が戻る ② 3年に一度開催されることへの期待 ③ 「地域の誇り」として再認識される

5 校舎改装リノベーションの費用・財源及び指定管理料

① 財源は国庫補助金及び芸術祭基金を活用 ② 設計委託費等と工事費で清津倉庫美術館は55,711千円、奴奈川キャンパスは9,834千円 ③ 指定管理料は、清津倉庫美術館 今年度2,000千円 奴奈川キャンパス2,800千円

6 多くの来場者か来た時の対応と課題

① 運営スタッフ・ボランティア不足と地域の高齢化 ② 交通・駐車場整備と案内不足 ③ 特定施設への集中と回遊性不足 ④ 宿泊客の地域外流出 ⑤ 外国人観光客インバウンド向けの受け入れ体制遅れ

7 残された課題

① 持続的な財源確保 補助金中心から自主財源確保へ ② 人材育成・人材確保 ③ 観光受入体制と経済効果拡大 ④ 作品の老朽化 さらなる成長を目指し、第10回展を進めていくという力強い決意が固められている。素晴らしい取り組みであります。

現地視察①  まつだい「農舞台」

「都市と農村の交換」というテーマのもと、地域の資源を発掘し発信する総合文化施設。食、買い物、イベント、体験などのプログラムを通して、まつだいの雪国農耕文化を体感できる。 また、建物や部屋それ自体が、複数の作家がデザインしたアート作品になっており、館内を巡るだけで現代美術を体感できる。周辺に広がる里山には、草間彌生「花咲ける妻有」をはじめ、世界的なアーティストの作品が点在しており、里山の大地に映える色彩豊かな造形、現代アートの魅力を里山の四季と共に堪能できる。大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレの6つのエリアのひとつである「松代エリア」の拠点として観光客を集めている。南側にある城山をはじめ、周辺の屋外にも作品が数多く展示されており、2021年7月にはこれらを含めて『まつだい「農舞台」フィールドミュージアム』の名称でリニューアルオープンした。

現地視察② 廃校を利用美術館「鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館」

絵本作家、美術家の田島征三が、自らの思い描いた物語を空間絵本として廃校になった十日町市立真田小学校の校舎に具現化した。絵本のタイトルは『学校はカラッポにならない』。真田小学校の最後の在校生3人を主人公に、流木や木の実、和紙を使ったオブジェで絵本の世界を表現している。美術館の位置する鉢集落では、第1回大地の芸術祭の頃からアーティストの積極的な呼び込みが行われてきた。

3.所感

齋藤市長がめざす寒河江のまちづくり、ひとづくりについては、「人にやさしく、人が集い、賑わい、楽しみ、豊かに暮らせる活気あるまちづくり」を目指すもので、地域住民との合意を得た廃校利活用が当然必要だと思います。「さがえっこの明日への希望を実感するまちづくり」に対し、さらなる体制強化が不可欠です。 期待される「まちなか芸術祭第2弾 トリエンナーレ寒河江」についても、財源の確保はもとより人員体制を補強し、組織強化を図って進めていくべきだと思います。また、廃校利用を見据え、地域の皆さんとの対話を進め、さらに、児童生徒の皆さんが作品制作に関われる機会を多く作っていただければ幸甚です。 最後に、この度は、行政視察をさせていただくことができました。十日町市議会福崎副議長様、事務局長様はじめ事務局の星名様、そして担当課の産業観光部文化観光課 山岸参事様はじめ職員の方々に対しまして、心より厚く御礼申し上げます。